1. 秋山財団賞:1件 褒賞金200万円
2018年4月1日現在で北海道内の研究機関等に所属し、生命科学の進歩発展に顕著な功績をあげた研究者が対象です。
受 賞 者 |
鈴木 利治(スズキ トシハル)氏( 62歳 ) |
所属・役職 |
北海道大学大学院薬学研究院 創薬科学部門 生体機能科学分野 神経科学研究室 教授 |
受賞テーマ |
アルツハイマー病の発症機構、生化学的診断法、新規治療法開発に関する総合的研究 |
受賞理由 |
鈴木利治氏は、治療の困難さから現代社会において大きな問題となっているアルツハイマー病(Alzheimer’s Disease, AD)の発症機構、診断法、新規治療薬の開発に関する研究を長年にわたって続けられ、多くの優れた研究業績を上げている。特に、ADの原因遺伝子APPの発見直後から、前駆タンパクであるAPPから神経毒性を持つアミロイドβ(A)が生成される仕組みの解析に取り組み、APPリン酸化の発見とその機能の解析、APP代謝制御因子の単離などを世界に先駆けて行なった。また、AD関連タンパク質としてアルカデイン(別名カルシンテニン)を発見し、X11L及びAPPとの複合体形成とA産生との関連性や、APPがアルカデインとともに神経軸索輸送に関わるキネシン−1のカーゴとして働くことを解明した。更には、APPと共存するアルカデイン及びその分解物がADのマーカーになることも見出した。これら一連の研究は、アミロイド仮説に基づいたAPPの研究の進展に大きく貢献し、難病の新規診断方法と治療方法に道を開いたことは高く評価される。 【代表的な学術論文】 【代表的な著書】 |
(敬称略)
2 -(1)研究助成〈一般〉:12件 1,200万円 [贈呈額:100万円]
北海道内の各種の研究機関等に所属し、生命科学のうち自然科学分野の基礎的研究で優れた研究者
を対象とします。
年齢は問いませんが、若手研究者を期待、また自立的或いは共同で研究を行う研究者を対象とします。
研究者氏名 |
小林(仁尾)純子(コバヤシ(ニオ) ジュンコ) |
贈呈額:100万円 |
所属・役職 |
北海道大学大学院医学研究院 講師 | |
研究テーマ |
ヒト黄体の機能制御に重要なシアル酸含有複合糖質の同定とその役割 | |
研究者氏名 |
久保 友彦(クボ トモヒコ) |
贈呈額:100万円 |
所属・役職 |
北海道大学大学院農学研究院 教授 | |
研究テーマ |
テンサイから発見された新規DNA分子の進化遺伝学的研究 | |
研究者氏名 |
村田 美幸(ムラタ ミユキ) |
贈呈額:100万円 |
所属・役職 |
北海道大学大学院医学研究院 特任助教 | |
研究テーマ |
糖尿病網膜症におけるアクロレインによる網膜グリア細胞増殖の分子機構 | |
研究者氏名 |
永石 歓和(ナガイシ カンナ) |
贈呈額:100万円 |
所属・役職 |
札幌医科大学医学部 講師 | |
研究テーマ |
糖尿病性腎症・骨粗鬆症における骨髄細胞異常に対する間葉系幹細胞治療の開発 | |
研究者氏名 |
高橋 素子(タカハシ モトコ) |
贈呈額:100万円 |
所属・役職 |
札幌医科大学医学部 教授 | |
研究テーマ |
増殖因子受容体ErbB2のN型糖鎖による立体構造制御と機能制御 | |
研究者氏名 |
東 恒仁(ヒガシ ツネヒト) |
贈呈額:100万円 |
所属・役職 |
北海道大学大学院医学研究院 助教 | |
研究テーマ |
血管平滑筋細胞は喫煙に起因する動脈硬化症の発症・進展に寄与しているか? | |
研究者氏名 |
水津 太(スイヅ フトシ) |
贈呈額:100万円 |
所属・役職 |
北海道大学遺伝子病制御研究所 准教授 | |
研究テーマ |
オートファジー制御破綻が惹起するシェーグレン症候群の発症分子機構の解明 | |
研究者氏名 |
アラー テルカウイ |
贈呈額:100万円 |
所属・役職 |
北海道大学大学院医学研究院 助教 | |
研究テーマ |
炎症性骨溶解を制御する新規治療方法の開発 | |
研究者氏名 |
上田 潤(ウエダ ジュン) |
贈呈額:100万円 |
所属・役職 |
旭川医科大学教育研究推進センター 准教授 | |
研究テーマ |
精巣特異的ヒストンH3tが染色体高次構造に果たす役割の解明 | |
研究者氏名 |
山仲 勇二郎(ヤマナカ ユウジロウ) |
贈呈額:100万円 |
所属・役職 |
北海道大学大学院教育学研究院 准教授 | |
研究テーマ |
糖代謝能の概日リズムと咀嚼運動に注目した新たな栄養食事指導法の提言 | |
研究者氏名 |
大田 寛(オオタ ヒロシ) |
贈呈額:100万円 |
所属・役職 |
北海道大学大学院獣医学研究院 講師 | |
研究テーマ |
犬種特異的な炎症性腸疾患の病態解明:疾患感受性遺伝子の同定へのアプローチ | |
研究者氏名 |
伊庭 靖弘(イバ ヤスヒロ) |
贈呈額:100万円 |
所属・役職 |
北海道大学大学院理学研究院 准教授 | |
研究テーマ |
生物の内部構造を高解像3D化する新手法の開発 -軟組織と硬組織の同時可視化に挑む- |
(受付順、敬称略。所属・役職等は申込時のものです)
2 -(2)研究助成〈奨励〉:19件 950万円 [贈呈額:50万円]
北海道内の各種の研究機関等に所属し、生命科学のうち自然科学分野の基礎的研究で優れた研究者
を対象とします。
申込時の年齢が40歳未満で、また自立的研究を行う研究者を対象とします。
研究者氏名 |
和田 秀之(ワダ ヒデユキ) |
贈呈額:50万円 |
所属・役職 |
北海道大学大学院医学研究院 客員研究員 | |
研究テーマ |
全身リンパ節を可視化する:新規蛍光物質の有用性検証 | |
研究者氏名 |
大村 優(オオムラ ユウ) |
贈呈額:50万円 |
所属・役職 |
北海道大学大学院医学研究院 助教 | |
研究テーマ |
ニコチン断薬による体温低下と情動変化の機構をセロトニン神経系の観点から解明する | |
研究者氏名 |
柳 輝希(ヤナギ テルキ) |
贈呈額:50万円 |
所属・役職 |
北海道大学大学院医学研究院 特任助教 | |
研究テーマ |
ミトコンドリア分裂関連分子による表皮細胞の細胞死制御機構の解明 | |
研究者氏名 |
野村 太一(ノムラ タイチ) |
贈呈額:50万円 |
所属・役職 |
旭川医科大学解剖学講座 助教 | |
研究テーマ |
灰白質における脱髄が神経細胞に与える病理学的変化の検討 | |
研究者氏名 |
堀 千明(ホリ チアキ) |
贈呈額:50万円 |
所属・役職 |
北海道大学大学院工学研究院 助教 | |
研究テーマ |
植物バイオマス分解に関わる新規酵素の探索とその利用 | |
研究者氏名 |
佐々木 東(ササキ ノボル) |
贈呈額:50万円 |
所属・役職 |
北海道大学大学院獣医学研究院 助教 | |
研究テーマ |
超音波のメカニカルストレスによる神経細胞骨格リモデリング | |
研究者氏名 |
川上 賢太郎(カワカミ ケンタロウ) |
贈呈額:50万円 |
所属・役職 |
札幌医科大学医学部 研究員 | |
研究テーマ |
炎症性大腸発癌の機序におけるCXCL16の機能解析 | |
研究者氏名 |
山口 洋志(ヤマグチ ヒロシ) |
贈呈額:50万円 |
所属・役職 |
札幌医科大学医学部 助教 | |
研究テーマ |
膵癌における糖代謝異常と上皮間葉移移行をつなぐ新規分子メカニズムの解明 | |
研究者氏名 |
齋藤 充史(サイトウ アツシ) |
贈呈額:50万円 |
所属・役職 |
札幌医科大学医学部 助教 | |
研究テーマ |
肺内細菌叢の網羅的解析を用いたサルコイドーシスの病態解明と治療への応用 | |
研究者氏名 |
久保 輝文(クボ テルフミ) |
贈呈額:50万円 |
所属・役職 |
札幌医科大学医学部 特任助教 | |
研究テーマ |
アトピー性皮膚炎における△Np63制御性ケラチノサイト応答ダイナミクスの解明 | |
研究者氏名 |
佐藤 裕基(サトウ ヒロキ) |
贈呈額:50万円 |
所属・役職 |
旭川医科大学内科学講座 医員 | |
研究テーマ |
サルコペニアが膵癌形成過程に与える影響とその分子学的機構の解明 | |
研究者氏名 |
北崎 一義(キタザキ カズヨシ) |
贈呈額:50万円 |
所属・役職 |
北海道大学大学院農学研究院 助教 | |
研究テーマ |
テンサイの雑種強勢発現に寄与するQTL(量的形質遺伝子座)の遺伝解析 | |
研究者氏名 |
武内 裕香(タケウチ ユカ) |
贈呈額:50万円 |
所属・役職 |
室蘭工業大学しくみ情報系領域 助教 | |
研究テーマ |
磁気配向と偏光特性の相乗効果による生体内析出結晶の高感度検出法の確立 | |
研究者氏名 |
村西 由紀(ムラニシ ユキ) |
贈呈額:50万円 |
所属・役職 |
帯広畜産大学生命・食料科学研究部門 助教 | |
研究テーマ |
簡易的な凍結無染色法によるウシ精子形態評価法の確立に関する研究 | |
研究者氏名 |
後藤 達彦(ゴトウ タツヒコ) |
贈呈額:50万円 |
所属・役職 |
帯広畜産大学グローバルアグロメディシン研究センター 助教 | |
研究テーマ |
十勝産の発酵飼料を活用した鶏卵の高品質化に関する解析 | |
研究者氏名 |
猪原 史成(イハラ フミアキ) |
贈呈額:50万円 |
所属・役職 |
帯広畜産大学原虫病研究センター 特任研究員 | |
研究テーマ |
神経細胞を用いたトキソプラズマのステージ転換を制御する分子機構の解明 | |
研究者氏名 |
吉田 藍子(ヨシダ アイコ) |
贈呈額:50万円 |
所属・役職 |
北海道大学大学院医学研究院 日本学術振興会特別研究員 | |
研究テーマ |
細胞膜動態の高分解計測技術を用いたウイルス感染および宿主応答の分子機構解明 | |
研究者氏名 |
古川 敦(フルカワ アツシ) |
贈呈額:50万円 |
所属・役職 |
北海道大学大学院薬学研究院 助教 | |
研究テーマ |
ナノディスクを用いた免疫受容体Mincleの糖脂質認識機構の解明 | |
研究者氏名 |
角井 敬知(カクイ ケイイチ) |
贈呈額:50万円 |
所属・役職 |
北海道大学大学院理学研究院 講師 | |
研究テーマ |
微小水生甲殻類タナイス目の性表現と生殖様式に関する研究 |
(受付順、敬称略。所属・役職等は申込時のものです)
2 -(3)研究助成〈アレルギー特別〉:3件 300万円 [贈呈額:100万円]
北海道内の各種の研究機関等に所属し、生命科学のうち自然科学分野の基礎的研究で優れた研究者
を対象とします。
年齢は問いませんが、若手研究者を期待、また自立的或いは共同で研究を行う研究者を対象とします。
ただし申込時、大学の教授、研究機関の部長クラスは除きます。
研究者氏名 |
鈴木 正宣(スズキ マサノブ) |
贈呈額:100万円 |
所属・役職 |
北海道大学病院耳鼻咽喉科 医員 | |
研究テーマ |
組織内亜鉛を標的とした、シラカバ花粉症などのアレルギー性鼻炎に対する新規治療戦略の開発 | |
研究者氏名 |
小笠原 徳子(オガサワラ ノリコ) |
贈呈額:100万円 |
所属・役職 |
札幌医科大学医学部 助教 | |
研究テーマ |
RSウイルスが誘導する反復性喘鳴・喘息発症メカニズムの解明 | |
研究者氏名 |
柏倉 淳一(カシワクラ ジュンイチ) |
贈呈額:100万円 |
所属・役職 |
北海道大学大学院薬学研究院 講師 | |
研究テーマ |
好塩基球活性化およびアレルギー応答機構におけるアダプター分子STAP-2の機能解析 |
(受付順、敬称略。所属・役職等は申込時のものです)
3-(1)ネットワーク形成事業助成【A】
【A】“地域をつなぐ”プロジェクト:3件 235万円
[贈呈額: 40万円、95万円、100万円(各1件)]
(2018年度~2020年度までの3年間継続助成)
北海道において、さまざまな領域で直面する社会的課題を解決するために取り組む社会変革プロジェクトを対象とします。SDGsを意識し、さまざまな人々が「プラットホーム」を形成し分野横断的な「ネットワーク」を構築しながらプロジェクトを推進して、地域の新たな公益の担い手として自立を目指す「プロジェクト」を支援します。
プロジェクト名 |
子ども・高齢者・助っ人ネットワーキングプロジェクト |
代表者 |
相内 俊一(アイウチ トシカズ) NPOソーシャルビジネス推進センター 理事長 (小樽商大特認名誉教授) |
概要 |
格差が拡大・固定化している中で、生きにくさを抱えている子どもたちと高齢者が、安心して相談できる「安心の絆」のネットワークを、ソーシャルビジネスの手法で創出する |
プロジェクト名 |
中間支援センター等の連携を通じたNPOによる被災者支援へ |
代表者 |
佐藤 隆(サトウ タカシ) NPO法人北海道NPOサポートセンター 事務局長 |
概要 |
道内のNPO支援センターによる、相互的な、被災者支援活動の支援ネットワークを構築することで、道内で災害が起きた際にNPOによる被災者支援活動を支援できる体制を構築する |
プロジェクト名 |
Frame Free Project~枠を超えた居場所の提案~ |
代表者 |
日置 真世(ヒオキ マサヨ)NPO法人地域生活支援ネットワークサロン 代表理事 |
概要 |
生きづらさを抱えながら社会で生きてきた若者たちが次世代と一緒に居場所づくりを行い新たな地域での暮らし方・仕事づくりの提案を行いその必要性・魅力を発信していく |
(受付順、敬称略。所属・役職等は申込時のものです)
3-(2)ネットワーク形成事業助成【B】
【B】“いのちをつなぐ”プロジェクト:1件 50万円[贈呈額: 50万円(1件)]
(2018年度~2020年度までの3年間継続助成)
3・11の地震・津波の自然災害と原発事故を受けて、社会、産業、地域そして生活のあり方を“いのちをつなぐ”という観点から捉えなおし、価値観の転換を図る、新しい時代への意欲的な取り組みを支援します。次世代の担い手(中学生・高校生・20歳未満)がプロジェクトの中核を担う事とアウトリーチ活動の実施を必須条件とします。
プロジェクト名 |
すべての人に、安全・安心・良食味を! |
代表者 |
鎌田 一宏(カマダ カズヒロ) 北海道大野農業高等学校 校長 |
概要 |
私たちは生命活動の根幹となり“いのちをつなぐ”農業について、安全・良質かつ持続可能な農産物生産を目指し、平和を作れる産業、人権を守れる産業、それは農業であるということを提案します |
(受付順、敬称略。所属・役職等は申込時のものです)
【2018年度 秋山財団 各種助成金】
区 分 |
件 数 |
金 額 |
1. 秋山財団賞 |
1件 |
2,000,000円 |
2-(1) 研究助成〈一般〉 |
12件 |
12,000,000円 |
2-(2) 研究助成〈奨励〉 |
19件 |
9,500,000円 |
2-(3) 研究助成〈アレルギー特別〉 |
3件 |
3,000,000円 |
3-(1) ネットワーク形成事業助成【A】(新規) |
3件 |
2,350,000円 |
3-(2) ネットワーク形成事業助成【B】(新規) |
1件 |
500,000円 |
※ ネットワーク形成事業助成 (継続) |
6件 |
5,500,000円 |
合 計 |
45件 |
34,850,000円 |
※ネットワーク形成事業助成(継続助成分)の概要
【2016年度に採択となったプロジェクト(2018年度終了)】
プ ロ ジ ェ ク ト 名 |
代 表 者 |
2018年度贈呈額 |
さっぽろ下町プロジェクト ~ヒトとマチをつなぐ 《 A“地域をつなぐ”プロジェクト 》 |
柴田 寿治(シバタ トシハル) シバタグラム社 代表取締役 |
50万円 |
「遊び(Play)」として行うスポーツで「生き抜く力」を高くする 《 A“地域をつなぐ”プロジェクト 》 |
瀧澤 一騎(タキザワ カズキ) 一般社団法人 身体開発研究機構 代表理事 |
100万円 |
ニウプバレーの周知とブランディング 《 A“地域をつなぐ”プロジェクト 》 |
柳生 佳樹(ヤギュウ ヨシキ) 有限会社 松山農場 牧場長 ファームイントント 代表 |
100万円 |
【2017年度に採択となったプロジェクト(2019年度終了)】
プ ロ ジ ェ ク ト 名 |
代 表 者 |
2018年度贈呈額 |
北海道自伐型林業推進プロジェクト ~誰もが参画できる林業新時代へ~ 《 A“地域をつなぐ”プロジェクト 》 |
岩﨑 芳吉(イワサキ ヨシキチ) 北海道自伐型林業推進協議会 代表理事 |
100万円 |
わくわくドキドキ古着で作る循環型社会 ~つながろう北海道 《 A“地域をつなぐ”プロジェクト 》 |
伊藤 三恵(イトウ ミメグ) NPO北海道club 代表、Café tone 代表、歌手 |
100万円 |
世代をつなぐ森づくりプロジェクトと芸術祭 《 A“地域をつなぐ”プロジェクト 》 |
国松 希根太(クニマツ キネタ 飛生アートコミュニティー 代表 |
100万円 |
以上
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