10月2日から5日までの4日間にわたり、北海道を舞台にトヨタ財団、北海道再生可能エネルギー振興機構、北海道大学 持続可能な低炭素社会づくりプロジェクトとの共催にて「地域のための再生可能エネルギー」ワークショップ、国際シンポジウム等を開催致しました。
日本国内及びインドネシア、韓国、タイなどアジア6カ国の実践者・研究者約40名が集い、芦別市・夕張市の現地視察、各地の事例報告、ワークショップでのディスカッション、更には一般公開シンポジウム等を開催し、「地域と再生可能エネルギー」の未来について情報共有と意見交換を行いました。
北海道及び日本国内、アジア各国のおかれている自然環境や制度の違いと共通点を理解し、今後の「再生可能エネルギー」の可能性について想いを共有した4日間をご紹介致します。
10月2日(金) 秋山財団オフィスにてウエルカムレセプション!
10月3日(土)芦別市・夕張市の現地視察&ワークショップ
札幌からバスで芦別市、夕張市へ向けて出発。芦別の「星の降る里百年記念館」に到着。
長谷山館長に館内をご案内頂きました。
かつて炭鉱で栄えた芦別。 貴重な資料を展示しています。 |
芦別温泉スターライトホテルへ移動し、芦別市役所 長野様より芦別市が取り組んでいる❝木質バイオマス❞についての詳しいご説明があり、その後、質疑応答を行った。
高麗大学 趙容成先生(韓国) |
引き続き、木質バイオマス施設見学。
木質チップ | |
北海道大学 准教授 藤井先生が通訳。 | 木質チップボイラー2台 (900KW・700KW) |
昼食時には芦別市 今野市長よりのご挨拶と質疑応答を行いました。
昼食時、質疑応答の様子。 |
※視察の様子は、10月6日付北海道新聞 朝刊(中・北空知版)に掲載されました。
続いて一路夕張へ。
❝らぷらす❞(旧夕張小学校)にて、夕張市役所 佐藤様より夕張市地域再生計画の概要についての説明。
北海道大学 荒木教授より❝らぷらす❞内体育館の雪冷熱を利用した再生可能エネルギーの取り組み等の説明後、実際に施設内と体育館を見学。
体育館を活用し、雪氷冷熱によりチコリーを栽培 |
廃校の旧音楽室にて、ワークショップ(らぷらす内)
各国の取り組みについて3分間ずつのプレゼン後、各地域の共通点と相違点についてグループディスカッションと発表。
プレゼンテーション
キム ドンユン氏(韓国) | ニルボン・ルアンチョシリ氏(タイ) |
グループディスカッション
秋山財団選考委員 坂本さん(中央) | |
発 表
バンドゥン小水力協会 ファイサル・ラハディアン氏 (インドネシア:左) |
静岡大学 藤本先生(右) |
参加者の真剣なまなざし! |
10月4日(日)ホテルマウントレースイ内の温泉熱利用施設 観光農園ハウス「レースイの郷」を見学。
温泉廃湯熱交換温水で土を加温し野菜を栽培。 | |
ハウス内で育てられたフルーツパプリカ。 |
10月4日(日)14:00~北海道大学学術交流会館において国際シンポジウム「地域の再生可能エネルギー ~私たちの未来のために~」を開催。参加者は約150名。
【当日の講演・発表資料は、それぞれのタイトルをクリックしてご覧下さい。】
○基調講演
1.「東南アジアの再生可能エネルギー」 石原慶一氏(京都大学 教授)
2.「北海道の再生可能エネルギーと地域活性化の展望」 吉田文和氏(北海道大学 名誉教授)
○芦別・夕張再生可能エネルギープロジェクト視察&ワークショップ報告 李秀澈氏(名城大学 教授)
○事例報告
1.「再生可能エネルギーによる地域での企業の取り組み」
チャチャワン・チャイチャナ氏(タイ・チェンマイ大学 准教授)
2.「地域ベース小水力発電プロジェクトの取り組み」
ファイサル・ラハディアン氏(インドネシア・小水力発電協会 事務局長)
3.「下川町における森林バイオマスエネルギーの取り組み」
高橋祐二氏(下川町森林総合産業推進課バイオマス産業戦略室 室長)
4.「北海道における市民風車の取り組み」 鈴木亨氏(NPO法人北海道グリーンファンド 理事長)
○報告者によるパネルディスカッション「北海道及びアジアの地域と再エネの未来」
コーディネーター:松浦正浩氏(東京大学 准教授)
コーディネーター:松浦正浩氏
〇質疑応答
とわの森三愛高等学校2年生 深代明日香さんからの質問“なぜ日本では、再生可能エネルギーの装置を自分の国で開発しないのですか?”
10月5日(月)北海道大学学術交流会館においてワークショップを実施。「先進国」(電化済み)と「途上国」(非電化)のグループに分かれて、「地域に貢献するための理想の再生可能エネルギープロジェクト」をテーマに、プロジェクトの進め方、課題や解決策などについてディスカッション。
「先進国」(電化済み)グループ。グループモデレーター:馬場健司氏(法政大学)
「途上国」(非電化)グループ。グループモデレーター:キムドンユン氏(韓国開発研究院)
多くの意見・議論を短時間に1枚の模造紙にまとめあげる「作業」。
私たち事務局も、今回の企画のテーマ「地域の再生可能エネルギー ~私たちの未来のために~」の主旨を、改めて理解するとともに秋山財団の理念、“いのち”への想いとつなげて、具現化する道を考えてゆきたいと思います。
10月4日のシンポジウムの様子、遠山理事長のインタビューが道新に掲載されました。
コメントフォーム